2019年11月16日

第22回「住まいの防犯対策」

年末年始や連休中など、留守宅が多くなると空き巣被害が多発します。
その手口は窓ガラス破りや玄関扉をバールなどでこじ開けるなど、施錠しても
破壊してしまうような荒々しいやり方です。

実例1
防犯目的で窓ガラスを高価な防犯ガラスにした上、外部にフラッシュライト(人が通ると点滅する)を取り付けたお宅です。
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長時間留守をしていた為、時間をかけてアイスピック状の道具で穴を開けていき、クレセント(締め金具)を開けられました。出かけたのが昼間だったので雨戸は閉めておらず、フラッシュライトは配線から切られていました。

実例2
勝手口から侵入されたお宅です。やはり留守中にバールでこじ開けられました。
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共通していたのは侵入口が道路などから死角にあったという事です。
時間をかければ対策を取ってもこじ開けられてしまう事が多いので、出入りしやすい掃き出し窓や勝手口などは設けないほうがいいかもしれません。
では目立つところならよいのかというと、道路側にあった窓ガラスや玄関ドアを破壊して侵入されたお宅もあるので一概には言えません。

狙われる時間帯は日没前後の間が多く、門灯や室内灯がついていない、留守だとわかるお宅が被害に遭いやすいです。
夕方に出かける時は門灯、室内灯、ラジオなどをつけておき留守を悟られないようにするのも対策の一つです。タイマーをセットして時間になったら点灯させる方法もあります。
侵入されやすい窓などに対策を講じるのはもちろんのことですが、日ごろからちょっとした外出の際や在宅時にも施錠する、塀や植栽を低くして近所からの死角を作らないなど無防備に見せないことが大切です。
防犯カメラやカメラ付インターホンも効果的ではありますが、泥棒は侵入数日前には下見をします。地域住民同士や見知らぬ人にも進んで挨拶をかわすことにより、「ガードの堅い地域だ」と思わせることも大事です。
posted by 住まいづくりの会 at 14:49| 建築よもやま話

2019年08月28日

第21回「住まいの断熱が大事な理由」

○ヒートショック
冬に家の中が寒いと、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすい、という話題は時々テレビや雑誌などで見聞きするかも知れません。
家全体が寒いということはあまりなくて、リビングは温かいけど廊下が寒い、とか、浴室は温かいけど脱衣所が寒い、など温度差が大きく違う場所の出入りが急激な血管の収縮を引き起こし、血圧が高くなることが知られています。
こういう体の変調を「ヒートショック」と言い、年間で1万人を超える高齢者が亡くなっていて、この数は年々増えているそうです。
○必要な対策は住まいの断熱です。
国は、省エネルギーを今まで以上に進めるために一般住宅の断熱性能を高める政策をとっていますが、高断熱住宅はヒートショックの防止の観点からも有効だ、という報告を2019年に国土交通省が発表しました。(「断熱改修等による居住者の健康への影響調査 中間報告(第3回)」)
http://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000198.html
概要は以下のとおりです。
1. 室温が年間を通じて安定している住宅では、居住者の血圧の季節差が顕著に小さい。
2. 居住者の血圧は、部屋間の温度差が大きく、床近傍の室温が低い住宅で有意に高い。
3. 断熱改修後に、居住者の起床時の最高血圧が有意に低下。
4. 室温が低い家では、コレステロール値が基準範囲を超える人、心電図の異常所見がある人が有意に多い。
5. 就寝前の室温が低い住宅ほど、過活動膀胱症状を有する人が有意に多い。 断熱改修後に就寝前居間室温が上昇した住宅では、過活動膀胱症状が有意に緩和。
6. 床近傍の室温が低い住宅では、様々な疾病・症状を有する人が有意に多い。
7. 断熱改修に伴う室温上昇によって暖房習慣が変化した住宅では、住宅内身体活動時間が有意に増加。


断熱性能が高い家は急激な血圧上昇が少なく、暮らしにおける活動が活発になる、ということです。住まいの断熱性能が高くなると、健康的な生活を送ることが出来て、不慮の事故が減ることが国の調査により明らかになりました。
○暮らしの中でのヒートショック対策
断熱性の高い住宅の新築や断熱改修工事以外でのヒートショック対策はなにか無いでしょうか。日本気象協会などが参加する「STOP!ヒートショック」のウェブサイトではヒートショック対策として浴室に関して7つの「温度のバリアフリー化」を提案しています。https://heatshock.jp/map/
1. お湯はり時に浴室を暖める。
2. 脱衣室も暖めておく。
3. 湯音設定は41℃以下に。
4. 入浴前に家族に一言かける。
5. 入浴前に水分を取る。
6. かけ湯をしてから入る。
7. お湯に浸かるのは10分以内
浴室以外では、やっぱり窓の改修など建築工事を伴うものになってしまいますが、家族に心配な方が同居しているのであれば検討して下さい。
2019年度現在、省エネリフォームや新築住宅に関しては減税などの措置を受けることが出来ます。また経済産業省による省エネリフォームに対する助成金制度や住宅ポイント制度(※1)も有ります。
https://www.ecoglass.jp/index_rs7_hojokin_030.html
断熱性能を考えた家づくりやリフォームをお考えの方は安心・安全住まいづくりの会(http://www.sumaidukuri.com)の建築士にご相談下さい。

※1助成金制度や住宅ポイント制度などは内容が変更されることがありますので、その都度当会建築士へご相談ください。
posted by 住まいづくりの会 at 17:01| 建築よもやま話

2019年06月26日

第18回「収納の見える化」

収納の問題と言うのは、何故か知らないうちに増えていく物との戦いです。
設計段階でのリクエストでも多いのが『なるべく多くの収納スペースが欲しい』ですが、それで家が片付くわけではありません。本当は収納ではなく、多すぎる物を処分すれば解決できることなのですが、皆が皆 実践出来るわけでもありません。片付や処分が不得意な人には『見える収納』が向いていると思います。家族の誰もが実践できるよう、見つけやすく、取り出しやすく、片付けやすいスペース造りです。他の人は散らかしっぱなしで奥様一人だけが片付け続ける…というのでは長続きはしませんので。
例えば玄関から直接クロークに入り、そこで靴やコート、上着などを脱いで部屋に入る。
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そうすればリビングの床やソファーの上に上着などが置きっぱなしになる事もなく帰宅後すぐにくつろぐ事ができます。クロークの扉を閉めてしまえば玄関やリビング等からこの部分が見える事もないので、中が雑然としていても気にならず、一瞥するだけで皆が物を定位置に置くことが可能になります。
必然的に物が多くなるキッチンにも、奥まった場所(リビングなどから見えない位置)に可動式のオープン棚を設けるのも一つの方法です。
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扉などで隠さないことにより何が置いてあるかすぐ分かるのでストックの重複を防ぐ事ができ、取り出したものを元に戻すことも簡単になります。扉を開けるという動作が一つ加わる事により片付が億劫になる人には向いています。また常に見えている事により『これはこちらに配置し直した方が便利かも』『もう少し綺麗に整理しよう』という考えも芽生えてきて、整頓や不要な物の処分という次のステップに進むことも可能になります。
収納の仕方というのは人それぞれで、設計者が良かれと考えて設計した収納スペースも住む人に合っていなければ結局片付かない家になってしまいます。ですから設計中の打合せはなるべくご自宅のリビングで行う事、または自分たちの暮らし方を設計者(建築士)に度々見せる事をお勧めします。そうする事により、設計者は住む人に寄り添った家づくりが出来るようになります。
posted by 住まいづくりの会 at 13:04| 建築よもやま話

2019年03月27日

第17回「エレベーターのメンテナンスのお話」

最近マンションの改修の設計をしていてお客さんから相談を受けたことで気になったことを書きます。
 改修相談を受けたマンションは、築30年の鉄筋コンクリート造6階建てのマンションです。お客さんは、最上階の6階を自分の居住宅にしている一般的によくあるオーナ−居住型の賃貸マンションです
築30年も経つと機械関係での大規模修繕が必要となってきます。マンションで一番多くある機械は、エレベーターです。こちらのエレベーターは、某有名メーカー製のエレベーターが設置してあります。最近エレベーターメーカーから連絡があって、エレベーターの部品が築30年で供給できなくなるので、エレベーターの箱を除く全ての機械の取り換えが必要になりますと、800万円の見積提示を受けたそうです。そこで、近くの知り合いのマンションオーナーに相談したところ、知り合いの方も、最近同様の相談を受けて、メーカーでない独立系のエレベーターメンテ会社に乗り換えて、機械の交換と、その後の年間メンテナンスを契約したそうで、機械の交換費用は同規模で600万円であり、保守点検料も1万円/月で、現在のメンテナンス契約費用の6万円/月より破格に安くてこちらの独立系のメンテ会社に変更したいと思いますがいかがでしょうか?といった相談でした。
 そこで、当方でその独立系昇降機メンテナンス会社と、それ以外に昇降機メーカー2社に聞き取り調査をしました。独立系昇降機メンテナンス会社では、同等品以上の自社開発部品を使用することで金額を落として、壊れた分のメンテ契約で部品は都度請求とすることで、イニシャルとランニングの両方のコストダウンをしているとのことでした。
 それに対して、昇降機メーカーは2社ともに同じ回答で、独立系昇降機メンテナンス会社といえど実は部品をメーカーから購入しているのが現状で、細かい部品はメーカーから購入できるものの、制御盤のような本体機械は、メーカーは他社へ販売をしていないので、結局本体が壊れたら直せなくて、独立系の会社から元のメーカーの契約に戻しているお客さんもたくさんいるとの回答でした。しかも細かい部品もメーカーから直接購入していないので、故障時には逆に高くつくはずですとの回答でした。
 こういった独立系昇降機メンテナンス会社は、全国で多く出てきているようです。
 総じて、イニシャルを安くするなら独立系昇降機メンテナンス会社ですが、長い目で見ると現状では、メーカー保守が無難ということが分かった今日この頃です。
posted by 住まいづくりの会 at 00:33| 建築よもやま話

2017年05月24日

第15回「クレームのお話」


 以前、弁護士の先生経由で建物調査の依頼を受け、現地へお伺いした時のお話です。
建物はごく普通の工務店が設計施工で造った新築木造住宅なのですが、依頼主曰くとにかくひどい欠陥住宅であちこちいい加減な工事ばかりで納得がいかない、建て直させたいので裁判の為の資料を作ってほしいとの事。

 現地で調査してみると確かに良い仕上がりではないものの、裁判に訴えるほどのいい加減な工事ではないようです。依頼主に話を聞いてみると久しぶりに会った遠い親戚の工務店に「これはひどい欠陥住宅だ。うちではこんなズサンな工事は絶対しない。」といわれ、造った工務店に訴えるぞと怒鳴り込んだものの相手にされず、弁護士の先生を頼ったとのことでした。とても建て直しをさせるほどのひどい建物ではない旨を依頼主に告げると、「お前は信用できない、調査はもういらない」といわれ物別れに。

後日弁護士の先生から連絡があり、依頼主が相談に乗ってほしいとのこと。詳しく聞くと、遠い親戚の工務店に裁判の資料作りをお願いしたところ「ひどいとは言ったが裁判で勝って建て替えができるとは言っていない。鵜呑みにして動いたのはあなたの勝手であって私には何の責任もない。」といわれ、また造った工務店からは裁判になるから手直し工事もアフターサービスもしないといわれ、八方塞がりになってしまったようです。

この依頼主の失敗は、無責任な人間の言葉を鵜呑みにしてしまったことです。結果、造った工務店との関係が途切れ、アフターサービスを受けることもできなくなってしまいました。
「裁判だ!」などと騒ぐ前に、まずは信頼できる建築士に調査を依頼しましょう。

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posted by 住まいづくりの会 at 17:21| 建築よもやま話

2015年12月09日

第14回「クリスマスのお話」

 クリスマスにはサンタさんが煙突からプレゼントを持って・・・
などと夢のあるお話ですが、実際には煙突を備えている家はほとんどありません。そもそも住宅につけられる煙突は暖炉などからの煙を排出するために作られるものですから、作り付け暖炉を使わない日本の家屋では煙突が取り付けられることはまずありません。
 しかしながら最近では作り付けではなく、あとから据え置く方式の暖炉が少しずつ普及しています。のぞき窓や調理機能も備えたものもあるので、耐熱ガラス越しに炎を見ながら、暖炉で調理した料理をいただくなど、クリスマスを日本家屋で安全に楽しむことができるようになりました。
 また、以前は部屋の高さの制限からあまり大きなツリーは室内に持ち込むことができませんでしたが、近年では玄関ホールやリビングの一部に吹き抜けを設けることが増えてきたため、従来よりもかなり大きな室内ツリーを飾ることができます。さらに吹き抜けに面した廊下から長いモールを架け渡すなどにより見事な飾り付けをされているお宅も見受けられます。このように西洋の立派なパーティールームでなくともクリスマスを楽しく演出できるのです。
 さらに、先に書いたクリスマス料理も、多彩な調理メニューに対応したビルドインオーブンやヘルシー調理に適したスチームオーブンなどの普及により、多彩なメニューが食卓を飾ります。
 他に、屋外電飾などでもソーラーパネルやバッテリーとセットになっていて電気代0円で賑やかに飾れるものなどもあり、省エネ志向の方にもおすすめです。

 クリスマスはもともと西洋発祥であることは言うまでもないのですが、日本人はそれらを多彩なアレンジで生活の中に取り込んでゆきました。皆さんも、去年よりほんの少しだけ手を広げてみませんか。そのための小さなリフォーム、住まいづくりの会ならお手伝いできます。
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2015年03月11日

第10回「わが家もいよいよ夢のマイホームを!の前に@」

「だけど、ハウスメーカー、工務店、それとも設計事務所。いったいどこにお願いしたらいいの?」について考えてみます。

住宅を建てるのに依頼先として、考えられる選択肢の内、今回は「ハウスメーカー」の特徴について考えてみましょう。

展示場で具体的に建物が確認できることなどから、一番都合よく住宅を手に入れることが出来るといった印象があります。しかし、ハウスメーカーの場合、工事契約をしないと設計が始まらないという場合があります。これでは順序が逆で、本来は、まず設計をおこない、その設計に基づく建物がいくらになるかとされるべきで、どんな建物になるかわからないのに金額の書かれた契約書に判子を押すなんておかしな話です。ですから、自分の希望が反映されないままどんどん進んでしまったなどというトラブルが多いのも事実です。
モデルハウスは、見栄えを優先して高級グレードで造られていますので実際のものとは違います。したがって、「モデルハウスと全然違ったものができた」などという声も聞きます。また、宣伝などにある「坪○○万円」との価格には地盤改良やエアコン、屋外の電気配線や排水設備などの工事費が入っていません。さらに、より快適に住める状態にする為に「キッチンや浴室などをもう少し良くしたい」などとなると結局、坪70万円から80万円を超えることになってしまうのです。ですから、建設費の予定が全く違ってしまったなどという声も良く聞きます。
そもそも、ハウスメーカーの仕事は基本が販売なので、実際に工事をおこなうのは下請けや孫請け業者です。ハウスメーカーにも現場担当者はいますが、多くの現場を担当しますので現場管理が行き届かず、どうしても下請業者まかせとなりがちになり、トラブルの発生が多いのも実状です。また、数年前には某大手ハウスメーカーが着工前に工事費全額を言葉巧みに振り込ませ、直後に倒産するなどの悪質な事件も起きており、「大手ハウスメーカーだから安心」ということは必ずしも言えません。0012.bmp





posted by 住まいづくりの会 at 16:36| 建築よもやま話

2014年11月26日

第9回「地盤と基礎のはなし」

今回は、建物の構造で一番基本的な部分である地盤と基礎のお話です。

1. 地盤調査って必要なの?
地盤調査とは建物直下の地盤に家を支えられる強度があるかどうかを確認する為に行います。
一部に木造住宅程度なら調査は必要ないという業者もいる様ですが、間違いです。名古屋市南部は数百年前までは多くの部分が海で、熱田神宮の側まで船で乗り付けられる程海岸線が入り込んでいました。現在は埋め立てられていますが、この様な地盤がほんの数百年の間に良好な地盤になる事はありません。また、他の地域でも濃尾平野は稲作が盛んだった為に水田・水路・ため池などを埋め立てて出来た住宅地である事が少なくありません。
このような不安定な場所に建物を建てる可能性があるのですから必ず地盤調査を行い、その結果に基づいた地盤改良や杭打ちなどの地盤補強を行いましょう。

2. スウェーデン式地盤調査は信頼できるの?
今、住宅を建てる際に最も一般的な調査方法がスウェーデン式です。この方法は土質が推定でしかわからない、調査深度に限りがある等の欠点が以前から知られており、あくまでも最低限の結果を得る方法でしかありません。
これに対し、「標準貫入試験」と呼ばれる調査方法は、若干費用は掛かりますが土質はサンプルを採取するので明快、深さも住宅程度ではまず不足する事の無い性能を持っており、スウェーデン式の欠点をカバーできるのでお勧めです。
ほかにも、建物を建てる位置から離れて調査を行っても意味がないこと、敷地が極端に傾斜している場合などは調査箇所を増やすべきなど地盤調査に関して注意すべき事柄は沢山あります。

 
3. ベタ基礎や地盤改良ならどんな地盤でも安心では?
昨今、建売住宅のチラシ等を見ているとベタ基礎を採用した為、さも建物が堅牢であるかのような表現が目に付きますが、それで丈夫になる訳ではありません。過去の欠陥住宅裁判ではベタ基礎の住宅が不同沈下により傾いた事例は沢山あり、これは地盤補強はおろか、地盤調査すらも行われていなかった為、地盤が強度不足であることを把握しないままに建物を建てたことが原因です。
また、地盤改良も同様に、建物を支持する地盤へ到達しないままに終了するようなズサンな工事をしてしまい、宙ぶらりんの状態で建物が傾いた事例も決して少なくありません。

地盤が沈下するのは天災だという人もいますが、その為の備え(地盤調査や地盤補強)を怠って建物が傾いた、らそれは人災です。そんな事にならない様、相談に乗ってもらえる建築士と家造りを進め
ましょう。
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  たとえベタ基礎でも柔らかい            硬い地盤まで杭等を施工すれば
地盤の上では建物は沈みます。             沈下を防ぐことができます                    
posted by 住まいづくりの会 at 17:01| 建築よもやま話

2014年03月12日

第8回「建築と暦」

 普段、神様仏様と考えない人でも結婚式や葬式ともなるとさすがに吉凶日を考慮します。建築の場合、高所での作業など危険が伴うので業者も十分注意して準備・作業しますが、『人事を尽くして天命を待つ』という心境でしょうか。一応神頼みもしておきたいものです。建て主にとっても一生のうちそう何度もない地鎮祭や上棟をわざわざ凶日に行うこともないと思います。
 暦には六曜・十二直・二十八宿等がありこれらを複合して考慮すべき建築吉日と忌(い)み日があり、大安吉日でも建築にとっては凶日となる場合もあります。但し、あまりこだわりだすと工事ができなくなるので六曜と十二直、もう少しこだわるなら二十八宿も組み合わせて吉日選びをするとよいでしょう。

六曜 よくカレンダーにある『先勝』『友引』『先負』『仏滅』『大安』『赤口』の事。友引か大安の日を選ぶのが好ましいですが午前中に行う地鎮祭や朝から始まる上棟は先勝の日も選択肢に入ります。

十二直 北斗七星の柄がどの方角を向いているかで、吉凶を占う方法で、昭和初期までは日取りは六曜よりこちらを重視していたそうです。
建(たつ)・除(のぞく)・満(みつ)・平(たいら)・定(さだん)・執(とる)・破(やぶる)・危(あやぶ)・成(なる)・納(おさん)・開(ひらく)閉(とず)の12種類あります。
破(やぶる)・危(あやぶ)・閉(とづ) これが建築にとって凶日とされているのでこの日以外から
選ぶようにすればいいでしょう。もちろん六曜との組み合わせも忘れずに。

二十八宿 季節を定める方法として古代中国より伝わったものでその名の通り28もあり全ての意味を知るのは大変です。今回は上棟・地鎮祭にとっての忌み日だけ挙げます。
亢(こう)・氏(てい)・女(じょ)・虚(きょ)・觜(し)・柳(りゅう)

なお、この3つの組み合わせでは吉日は月に2〜3日しかありません。工期にあまり余裕のない人、こういうことをあまり気にしない人は六曜と十二直の組み合わせでもよいかもしれません。
この他 気にした方がよいのが『三りんぼう』の日です。カレンダー2.jpg月に2日ほどあり、六曜や十二直で吉日であってもこの日に当たれば地鎮祭・上棟とも避けたほうがよろしいでしょう。科学的根拠はありませんがこの日に家造りや建築儀礼を行うと隣近所や工事に関わる人間に災いをもたらすと言われ、建築上の凶日とされています。21世紀にもなって何を言うかと思う方もいるでしょうが、大変気にする方もいます。ただでさえ建築中は近隣に迷惑を掛けるので近隣の方と工事関係者の為にこの日は避けたほうが無難です。
 他に土用の日は動土・穴掘り等の作業を慎むとされていますが建築では土用前又は間日に着工すれば良しという解釈もあります。ちなみにここまでこだわる場合は工期を相当見ておく覚悟が必要です。
こういったものは1つの価値観であり人それぞれなので『自分は何を優先すべきか』を考えてから吉日選びをするといいかもしれません。
posted by 住まいづくりの会 at 13:55| 建築よもやま話

2013年10月09日

第7回「木材と建物強度の話」

今回は建物強度と木材の関係についてのお話です。

1. 住宅に使われる木材の種類について
木造住宅に使われる木材の中で、構造的に重要な部分に使われるものはヒノキ、スギ、マツなどの針葉樹が一般的です。特にヒノキは木目が美しく、表に出る柱などによく用いられます。
木材の産地については、現在はコストの安い外国で生産された木材が主流ですが、国内にも優良な材木の産地がいくつか有りますので、工事費に余裕があれば国内材にこだわった家造りも可能です。

2. 木材の特性について
木材01.bmp木材は天然材料であるため、乾燥などにより縮みや歪み、ひび割れなどが起きます。特に、乾燥すると繊維に沿って割れる事がよく起こり、これを防ぐためには「背割り」と呼ばれる切込みをあらかじめ入れることで歪みを吸収し、ひび割れが起きにくくするという手法もあります。
また、木材は目に見えるほど長さが縮んだり、そり曲がったりする事もあるという事は心に留めて置いてください。

3. 建物強度との関係について
木材02.bmp歪んだり割れたりした木材は、一見すると強度的に劣化したように見えます。しかし、部位や程度にもよりますが実はあまり大きな強度低下は起きません。
例えば柱などはもっぱら上からの重量を支えるのが役目ですから、断面積が小さくならなければ問題なく、そのために背割りなどを入れる事も差し支えなしと考えられています。また、接合部なども適切な対処がされていれば乾燥などで少々隙間ができても大きな問題はありません。逆に施工時に必要以上に欠き込んだりするほうが強度的な問題が大きくなります。


このように木材には様々な特性があり、皆さんが実際に家に住んでみるとそれらが引き起こす現象に不安になる事もあるでしょう。そんなときに、ちゃんと相談に乗ってもらえる建築士をパートナーとして家造りをしていれば、後々不安を解消できるようなアドバイスがもらえて安心できるでしょう。
posted by 住まいづくりの会 at 17:14| 建築よもやま話

2013年04月10日

第6回 畳の話

「タタミの〜色がそこだけ若いわぁ〜♪」
お引越し・・・までしなくとも、ちょっとした部屋の模様替えでタンスの跡が畳の新しい色だった経験は皆さんお持ちでしょう。この表面部分を畳表といい、独特の色と香りが日本人の心に深く根ざしていますが、最近では外国産のものや紙で作られた畳表もあります。
1.畳表
畳表は、材料の「い草」を染土と呼ばれる泥で染め付ける事により畳独特の色や香りが生まれます。但し、近年は染土に化学的な着色剤を混ぜる事も多く、肌が化学薬品に触れる事に不安を感じるなら、天然の染土のみを使用した畳にこだわってみましょう。また、い草に残留する農薬に気をつけた商品もあります。畳表は数年毎に裏返せば両面を使用でき、最後には畳表ごと取り替えればいつまでも新しさを保つ事が出来ます。
2.畳床
 畳の中身の部分を畳床といい、元来稲わらを幾重にも重ねて作られ、この中の空気層が断熱や吸音、調湿効果を持つと言われていました。しかし近年はポリスチレンフォームという化学的な断熱材を畳床に使用した通称「スタイロ畳」と呼ばれるものが増えてきました。これは安価で軽量ですが、独特の感触などが失われるために断熱材の上下を稲わらで挟んで改良した畳床もあります。
 また、畳床は化学防虫シートで包まれることが多いので、最近は体への影響を心配して天然成分による防虫効果をうたったものも増えてきました。炭化コルクを使用した畳床はスペリンと呼ばれる天然の防虫成分により、またタンニンを含んだ柿渋シートは化学防虫シートの代わりに畳の下に敷くことにより、それぞれダニを遠ざけるといわれています。
3.畳縁
 畳縁(タタミヘリ)はたたみの外周部に畳表と畳床を覆うように被せ、縫い合わせるための布です。古来は身分により使用規定がありましたが、今は寺社仏閣で名残を残すのみです。最近人気の出てきた縁無し畳は半畳サイズを市松模様で敷き込むことにより独特な雰囲気を演出できますが、縁がないために畳表を折り曲げた部分が傷みやすく、また加工も難しいので価格が高くなる欠点があります。
4.組み合わせ
 これら畳の材料は様々な組み合わせが可能ですから、カタログなどを取り寄せて予算や目的に合ったオーダーメイドをして見ましょう。



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2012年07月24日

第5回「建築士の役割-その3」

建築士の役割-その3

建築士の役割最終回は「工事監理」についてです。そもそも工事監理って何?

007.jpg『監理は施工会社がやればよい』と思う人もいるでしょう。施工会社は管理(工事・工程・材料や人の段取り)はしますが、監理(図面や基準法通りに施工されているかのチェック)については消極的です。誰しも自分達で採点すれば甘くなるものですし、それを厳しくすると自社に不利益をもたらす場合があるからです。またチェックを建築主が行うのも無理があります。工事状況に合わせて現場に赴くというのは片手間に出来ることではなく現場での些細に思える変更ひとつとっても建物全体に及ぼす影響を見極めるのは難しく、また当事者同士(建築主と施工会社)が衝突することにより感情的なしこりも残ります。なかには『素人は黙っとれ!』などと乱暴なことを言う業者もいるでしょう。008.JPG工事が不十分だったり図面と違う場合『やり直し』と施工会社に言うのはなかなか嫌なものですが建築主から報酬を受ける建築士は業者に嫌われてもそれを言うのが仕事です。こういう嫌なことは建築士に任せて建築主は笑顔で職人さんに接していれば『あのお客さんは良い人だから良い仕事をしよう』とよい相乗効果を生み出します。  (写真は適切な工事監理が行われず、ズサン工事で壁の内部が腐食した事例)
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2011年11月09日

第4回 「建築士の役割-その2」 

建築士の役割-その2  


                                                                                             
建築士の役割第二回はお金にまつわるお話、「見積の精査」についてです。建築士はどのように建築費に関わっているのでしょうか。。


006-2.jpg設計も終わり、さて見積となった場合、果たして数社の施工会社にツテのある建築主がどれだけいるでしょうか。いたとしても出された見積書を細かくチェックして各社と交渉できるでしょうか。そもそも何社に依頼しても各社バラバラの仕様で見積しては高い安いの判断もつきません。つまりきちんとした図面と仕様書を建築主側で用意してそれを基に各社に見積をさせないと意味がないのです。実際同じ仕様で見積しても数百万の差が出る事も少なくありません。『TVで宣伝しているから』『知り合いが安いと言っていたから』等の理由で飛び込み、たまたまそこがとてもよい施工会社ならそれは大いに結構ですが、大抵は“飛んで火に入る夏の虫”状態です。005-2.jpg『通常4000万かかるところを今週中に契約してくれたら特別に3000万にする(←ぐらりと来ますね)』『紹介してくれた人の顔を立てる為この業者を断れない』『営業マンが何度も来てくれたし良い人なので断れない』などと冷静な判断ができなくなるより設計事務所に数社の施工会社への見積依頼・精査・選定会社以外への断りをさせたほうが建築主の負担ははるかに少なくなります。
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2011年07月05日

第3回 「建築士の役割-その1」

建築士の役割-その1                                                                                                      
建築士は建築主(お施主様)の希望を聞き、ゼロの状態から建物の設計図を作成し、その工事監理をするのが仕事です。1企画・設計 2見積の精査 3工事監理 これらの業務を行い、建築主から報酬をいただいております。
今回はその第一回として、「企画・設計」を取り上げます。

企画・設計
003.bmp『設計事務所に頼むと設計料がかかるし、あれは豪邸を建てる人が頼む所だよ』『施工会社なら無料か安くやってくれる』使い古されたフレーズですが無料のものなどありません。打ち合わせや図面作成に要した人件費その他経費は建設費に上乗せされる上、その内容は“施工側にとって都合のよい設計”であり自分たちがやりたくない内容(儲からない仕様)にはせず、なおかつ結果使いづらい家になろうとも“お客様のおっしゃる通りの間取り”にします。004.bmpその為数年もすると『何故あの時施工会社はアドバイスしてくれなかったんだろう』と思いながらリフォームする羽目に陥り、無駄な出費をしてしまうケースもあります。『工務店が連れてきた設計士に設計料を払ったからちゃんと設計してくれる』こう思う方もいるでしょう。確かに法令違反のない設計はしてくれます。しかしその設計士にとってのクライアントは建築主ではなく仕事を紹介してくれた工務店ですのでどちらを向いて仕事をするかは言わずもがなです。何度失敗しても建替えのできる人はともかく、耳の痛い事(アドバイス)も言うが建て主の立場に立って設計できる独立した建築士が必要です。
posted by 住まいづくりの会 at 16:40| 建築よもやま話

2010年12月07日

第2回 「建築祭事記」

家づくりのスケジュールの中で行われるイベント(神事)の一般的な例をご紹介します。

1.地鎮祭(じちんさい)001.bmp
 地祭りとも言います。着工直前に土地を守る神様に工事の安全を祈願して行われます。土地の中央付近にお供え物をし、神主さんにお祓いをしてもらって玉串を奉納するのが一般的です。
この玉串とは榊(さかき)の枝に紙垂(しで)と呼ばれるひらひらした紙をつけたもので、これを奉納するのは仏式の焼香に相当する意味があり、他の冠婚葬祭(結婚式など)でもよく用いられます。
ちなみに神主さんへの謝礼として「初穂料」などと書いたのし袋に現金を入れて渡すのが慣例ですが、この初穂とは神様へのお供えにその年実った最初の稲穂(初穂)を納めたことに由来しています。

2.上棟式(じょうとうしき)002.JPG
 建前(たてまえ)ともいいます。家の棟木(むなぎ=屋根の頂上にある梁)が上がった時に、家の神様に今後も無事に工事が進み家に幸せがくるよう願って行う式典です。
朝から柱を立て始め、棟が上がるとお神酒やお供え物をして祈願した後、建て主側が大工さんたちに酒や食事を振舞い、ご祝儀を渡します。最近では大工さんも車でみえますので、宴会をなくして酒代として少し多めにご祝儀を渡し、早々に終わることが多いようです。


3.竣工式
 家が完成したお祝いとして行われますが、神事として行われる事はあまり無い様です。
上記二つに比べると頻度も少なく、あえて行うなら新築祝いとして親戚・知人を招いて宴を催したりします。

 主なイベントを挙げてみましたがこれらを行うことは年々減っています。
 しかしながら家を建てるのは人生の中でそう何度もあるものではありませんから、一度くらいは伝統行事の“晴れ”の場を家族全員で楽しむつもりでやってみるのも決して無駄ではないかもしれませんね。


posted by 住まいづくりの会 at 14:13| 建築よもやま話