2019年11月16日

第22回「住まいの防犯対策」

年末年始や連休中など、留守宅が多くなると空き巣被害が多発します。
その手口は窓ガラス破りや玄関扉をバールなどでこじ開けるなど、施錠しても
破壊してしまうような荒々しいやり方です。

実例1
防犯目的で窓ガラスを高価な防犯ガラスにした上、外部にフラッシュライト(人が通ると点滅する)を取り付けたお宅です。
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長時間留守をしていた為、時間をかけてアイスピック状の道具で穴を開けていき、クレセント(締め金具)を開けられました。出かけたのが昼間だったので雨戸は閉めておらず、フラッシュライトは配線から切られていました。

実例2
勝手口から侵入されたお宅です。やはり留守中にバールでこじ開けられました。
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共通していたのは侵入口が道路などから死角にあったという事です。
時間をかければ対策を取ってもこじ開けられてしまう事が多いので、出入りしやすい掃き出し窓や勝手口などは設けないほうがいいかもしれません。
では目立つところならよいのかというと、道路側にあった窓ガラスや玄関ドアを破壊して侵入されたお宅もあるので一概には言えません。

狙われる時間帯は日没前後の間が多く、門灯や室内灯がついていない、留守だとわかるお宅が被害に遭いやすいです。
夕方に出かける時は門灯、室内灯、ラジオなどをつけておき留守を悟られないようにするのも対策の一つです。タイマーをセットして時間になったら点灯させる方法もあります。
侵入されやすい窓などに対策を講じるのはもちろんのことですが、日ごろからちょっとした外出の際や在宅時にも施錠する、塀や植栽を低くして近所からの死角を作らないなど無防備に見せないことが大切です。
防犯カメラやカメラ付インターホンも効果的ではありますが、泥棒は侵入数日前には下見をします。地域住民同士や見知らぬ人にも進んで挨拶をかわすことにより、「ガードの堅い地域だ」と思わせることも大事です。
posted by 住まいづくりの会 at 14:49| 建築よもやま話

2019年08月28日

第21回「住まいの断熱が大事な理由」

○ヒートショック
冬に家の中が寒いと、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすい、という話題は時々テレビや雑誌などで見聞きするかも知れません。
家全体が寒いということはあまりなくて、リビングは温かいけど廊下が寒い、とか、浴室は温かいけど脱衣所が寒い、など温度差が大きく違う場所の出入りが急激な血管の収縮を引き起こし、血圧が高くなることが知られています。
こういう体の変調を「ヒートショック」と言い、年間で1万人を超える高齢者が亡くなっていて、この数は年々増えているそうです。
○必要な対策は住まいの断熱です。
国は、省エネルギーを今まで以上に進めるために一般住宅の断熱性能を高める政策をとっていますが、高断熱住宅はヒートショックの防止の観点からも有効だ、という報告を2019年に国土交通省が発表しました。(「断熱改修等による居住者の健康への影響調査 中間報告(第3回)」)
http://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000198.html
概要は以下のとおりです。
1. 室温が年間を通じて安定している住宅では、居住者の血圧の季節差が顕著に小さい。
2. 居住者の血圧は、部屋間の温度差が大きく、床近傍の室温が低い住宅で有意に高い。
3. 断熱改修後に、居住者の起床時の最高血圧が有意に低下。
4. 室温が低い家では、コレステロール値が基準範囲を超える人、心電図の異常所見がある人が有意に多い。
5. 就寝前の室温が低い住宅ほど、過活動膀胱症状を有する人が有意に多い。 断熱改修後に就寝前居間室温が上昇した住宅では、過活動膀胱症状が有意に緩和。
6. 床近傍の室温が低い住宅では、様々な疾病・症状を有する人が有意に多い。
7. 断熱改修に伴う室温上昇によって暖房習慣が変化した住宅では、住宅内身体活動時間が有意に増加。


断熱性能が高い家は急激な血圧上昇が少なく、暮らしにおける活動が活発になる、ということです。住まいの断熱性能が高くなると、健康的な生活を送ることが出来て、不慮の事故が減ることが国の調査により明らかになりました。
○暮らしの中でのヒートショック対策
断熱性の高い住宅の新築や断熱改修工事以外でのヒートショック対策はなにか無いでしょうか。日本気象協会などが参加する「STOP!ヒートショック」のウェブサイトではヒートショック対策として浴室に関して7つの「温度のバリアフリー化」を提案しています。https://heatshock.jp/map/
1. お湯はり時に浴室を暖める。
2. 脱衣室も暖めておく。
3. 湯音設定は41℃以下に。
4. 入浴前に家族に一言かける。
5. 入浴前に水分を取る。
6. かけ湯をしてから入る。
7. お湯に浸かるのは10分以内
浴室以外では、やっぱり窓の改修など建築工事を伴うものになってしまいますが、家族に心配な方が同居しているのであれば検討して下さい。
2019年度現在、省エネリフォームや新築住宅に関しては減税などの措置を受けることが出来ます。また経済産業省による省エネリフォームに対する助成金制度や住宅ポイント制度(※1)も有ります。
https://www.ecoglass.jp/index_rs7_hojokin_030.html
断熱性能を考えた家づくりやリフォームをお考えの方は安心・安全住まいづくりの会(http://www.sumaidukuri.com)の建築士にご相談下さい。

※1助成金制度や住宅ポイント制度などは内容が変更されることがありますので、その都度当会建築士へご相談ください。
posted by 住まいづくりの会 at 17:01| 建築よもやま話

第20回「耐震性能のコーディネート」

 6000人以上の方が亡くなった阪神淡路大震災から20年以上、15000人以上がなくなった東日本大震災からも8年が経過しており、その後も建物に被害を及ぼす様な規模の地震が日本各地で起こっています。
巷では建物は地震に強いものでなければならないとされていますが、最近の地震発生状況を考えれば、これを一歩推し進め、耐震リフォームや新築時には、個々の状況や必要に応じた「耐震性能のコーディネート」により、無駄なコストを省いたり、より高い安全性を手に入れることが必要です。ではそのポイントを見てみましょう。
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1) 耐震リフォームでのポイント  〜事前の耐震診断を必ずしましょう〜
とある資料では木造住宅の耐震リフォームに掛かる費用は概ね200万円以上となっています。高額ではありますが、建物の下敷きで多数の方が亡くなった神戸の地震を思えば決して無駄ではありません。
耐震リフォームを行う場合、確実に必要になるのが事前の「耐震診断」です。これをしないと耐震性能の不足の程度や必要な補強壁の量がわかりません。しかしながらいまだにろくな調査もせずに強度が上がるかもわからない金物の取り付けを迫る違法業者がいなくならないのが現状です。コストや耐震性能のデータを示した上で相談に乗ってくれる建築士や業者を選ぶことでバランスよくコーディネートをしてもらえるとともに、違法業者を排除することができるようになります。

2) 新築でのポイント  〜具体的な耐震性能と土地選びが重要〜
 現在の法律では大地震時には建物の倒壊さえ防げば大きな損傷はやむなしとの考え方になっています。しかし住み続けるためには大きな損傷は極力減らさなければなりません。木造住宅の場合、耐力壁の量を割り増すこと(たとえば1.5倍やそれ以上に割り増す等)で耐震性能が高まり、大地震時の損傷を減らすことが出来ます。こういった事柄を相談に乗ってくれる建築士をパートナーにして耐震性能のコーディネートをしましょう。
また、地震による地盤の液状化は建物を転倒させた事もある怖い現象です。杭や地盤改良などの対策が有効とされていますが、埋立地などでは数百万もの費用が掛かったり、ひどい場合は固い地盤の深さが深すぎて施工不能な場合も有ります。逆に良好な地盤の土地を選べばこのような費用は要らないので、余分なお金を使わずに建物を建てることができます。なお、東海・東南海地震での予測震度や液状化予測などのハザードマップが名古屋市のHPなどで公表されていますので、土地選びの参考にしましょう。
(名古屋市ハザードマップアドレスhttp://www.city.nagoya.jp/bosaikikikanri/page/0000057008.html
posted by 住まいづくりの会 at 16:46| 欠陥住宅の話

第19回「住宅の地盤について」

〜最悪の事態をまねく前に!〜
1、昔と今の住宅の土地事情
今の建物の基礎は昔の建物の基礎に比べて強固にできているのに、なぜか建物の沈下等の問題が多発しています。建物の沈下が問題なのは、単に建物の安全の問題だけではありません。地盤の上のことなら壁をめくって補修は可能ですが、基礎は補修するのに多大な費用がかかり、場合によっては建て替えなければならないことにもなりかねません。
昔は建物を建てる場合、適した場所にしか建てませんでした。しかし、今は、人口増加や都市部への人口集中、また、それに伴う土地価格の上昇などによって住宅用の土地が取得しにくくなり、田んぼや池を埋め立てたり、山を切土・盛土をして平らに造成して宅地を増やすことになりました。
その中で一番危険なのが盛土の土地です。地盤は長い年月を経て締め固まってゆきますが、最近盛土したような土地は閉め固まっておらず、その上に安易に家を建てると沈下してしまいます。
2、法律は住宅の地盤と基礎についてどのように規定しているか
  以前の法律は、「地盤の沈下や変形に対して安全なもの」としか規定されておらず、漠然としたものでした。しかし、平成12年に建築基準法が改正され、地盤の硬さにより基礎の形式が規定されました、それによると「1uにつき20kN(キロニュートン)以下の場合は杭打ちとし、20kNから30kNの場合は杭打ち、若しくはべた基礎、30kN以上の場合は杭打ち、べた基礎、若しくは布基礎としなければならない。」と規定されました。また、この規定により、地盤調査によって地盤の固さを測定する必要が発生し、地盤調査することが必須となりました。
しかし、この基準はあくまで最低基準であって、この基準を守れば絶対に建物が沈下しないというものではありません。仮に、「建築基準を守っているので安全です。」などという業者さんがいたら気を付けなければなりません。
3、地盤調査の方法
  ハウスメーカー等で多用されているのがSWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)です。利点は安価でおこなえることです。しかし、地中の石などに当たった場合はそこで止まってしまい、実際より高い数値がでてしまいますし、それ以下の部分の調査ができません。また、地質や地下水位が分からず、液状化現象の危険性を見逃す可能性があります。確実な方法としては標準貫入試験(ボーリング試験)を用いることです。この方法は正確な数値が得られますし、地下水位も分かり、標本もとれますので地質も確認できます。
4、傾斜地の危険性
  傾斜地や、もともと傾斜地であったところを造成した土地の場合、下の方の地盤は硬くても大雨や地震のときに地すべりの危険があります。事前に十分な調査と対処が必要です。
5、砂質地盤の危険性
  地盤もただ硬ければ良いということではありません。砂質地盤で、且つ、地下水位が高い土地は地震のときに液状化の恐れがあります。ですから、先に述べたように地質も、地下水位も確認できる標準貫入試験が重要となるのです。名古屋市などは液状化しやすい土地を地図化(液状化マップ)していますので、少なくともそれは確認しなければなりません。また、最近ではインターネットで古地図なども見られますので、昔はどのような土地であったか確認するのも良いでしょう。
posted by 住まいづくりの会 at 16:42| 欠陥住宅の話

2019年06月26日

第18回「収納の見える化」

収納の問題と言うのは、何故か知らないうちに増えていく物との戦いです。
設計段階でのリクエストでも多いのが『なるべく多くの収納スペースが欲しい』ですが、それで家が片付くわけではありません。本当は収納ではなく、多すぎる物を処分すれば解決できることなのですが、皆が皆 実践出来るわけでもありません。片付や処分が不得意な人には『見える収納』が向いていると思います。家族の誰もが実践できるよう、見つけやすく、取り出しやすく、片付けやすいスペース造りです。他の人は散らかしっぱなしで奥様一人だけが片付け続ける…というのでは長続きはしませんので。
例えば玄関から直接クロークに入り、そこで靴やコート、上着などを脱いで部屋に入る。
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そうすればリビングの床やソファーの上に上着などが置きっぱなしになる事もなく帰宅後すぐにくつろぐ事ができます。クロークの扉を閉めてしまえば玄関やリビング等からこの部分が見える事もないので、中が雑然としていても気にならず、一瞥するだけで皆が物を定位置に置くことが可能になります。
必然的に物が多くなるキッチンにも、奥まった場所(リビングなどから見えない位置)に可動式のオープン棚を設けるのも一つの方法です。
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扉などで隠さないことにより何が置いてあるかすぐ分かるのでストックの重複を防ぐ事ができ、取り出したものを元に戻すことも簡単になります。扉を開けるという動作が一つ加わる事により片付が億劫になる人には向いています。また常に見えている事により『これはこちらに配置し直した方が便利かも』『もう少し綺麗に整理しよう』という考えも芽生えてきて、整頓や不要な物の処分という次のステップに進むことも可能になります。
収納の仕方というのは人それぞれで、設計者が良かれと考えて設計した収納スペースも住む人に合っていなければ結局片付かない家になってしまいます。ですから設計中の打合せはなるべくご自宅のリビングで行う事、または自分たちの暮らし方を設計者(建築士)に度々見せる事をお勧めします。そうする事により、設計者は住む人に寄り添った家づくりが出来るようになります。
posted by 住まいづくりの会 at 13:04| 建築よもやま話

2019年03月27日

第17回「エレベーターのメンテナンスのお話」

最近マンションの改修の設計をしていてお客さんから相談を受けたことで気になったことを書きます。
 改修相談を受けたマンションは、築30年の鉄筋コンクリート造6階建てのマンションです。お客さんは、最上階の6階を自分の居住宅にしている一般的によくあるオーナ−居住型の賃貸マンションです
築30年も経つと機械関係での大規模修繕が必要となってきます。マンションで一番多くある機械は、エレベーターです。こちらのエレベーターは、某有名メーカー製のエレベーターが設置してあります。最近エレベーターメーカーから連絡があって、エレベーターの部品が築30年で供給できなくなるので、エレベーターの箱を除く全ての機械の取り換えが必要になりますと、800万円の見積提示を受けたそうです。そこで、近くの知り合いのマンションオーナーに相談したところ、知り合いの方も、最近同様の相談を受けて、メーカーでない独立系のエレベーターメンテ会社に乗り換えて、機械の交換と、その後の年間メンテナンスを契約したそうで、機械の交換費用は同規模で600万円であり、保守点検料も1万円/月で、現在のメンテナンス契約費用の6万円/月より破格に安くてこちらの独立系のメンテ会社に変更したいと思いますがいかがでしょうか?といった相談でした。
 そこで、当方でその独立系昇降機メンテナンス会社と、それ以外に昇降機メーカー2社に聞き取り調査をしました。独立系昇降機メンテナンス会社では、同等品以上の自社開発部品を使用することで金額を落として、壊れた分のメンテ契約で部品は都度請求とすることで、イニシャルとランニングの両方のコストダウンをしているとのことでした。
 それに対して、昇降機メーカーは2社ともに同じ回答で、独立系昇降機メンテナンス会社といえど実は部品をメーカーから購入しているのが現状で、細かい部品はメーカーから購入できるものの、制御盤のような本体機械は、メーカーは他社へ販売をしていないので、結局本体が壊れたら直せなくて、独立系の会社から元のメーカーの契約に戻しているお客さんもたくさんいるとの回答でした。しかも細かい部品もメーカーから直接購入していないので、故障時には逆に高くつくはずですとの回答でした。
 こういった独立系昇降機メンテナンス会社は、全国で多く出てきているようです。
 総じて、イニシャルを安くするなら独立系昇降機メンテナンス会社ですが、長い目で見ると現状では、メーカー保守が無難ということが分かった今日この頃です。
posted by 住まいづくりの会 at 00:33| 建築よもやま話

2018年01月24日

第16回「いい家づくりは、建築士探しから。」

「いよいよ我が家もマイホーム!」と思ったときに、初めて建築士という職業を知る人もいらっしゃるのではないでしょうか?ひとえに建築士と言っても、いろんな方がいます。ハウスメーカーや工務店で営業などに従事している人や、工事に関わっている人もたくさん。でも、住まいをはじめ建物の設計を行えるのは、登録を受けた建築士事務所に所属している建築士だけなんです。これはしっかりと法律で決められています。だからといって、図面を書いて設計するだけが建築士の仕事ではありません。設計以外で代表的なものは“工事監理”です。「監理」とは見慣れない言葉だと思います。こちらを簡単に説明すると、建築士の描いた図面通りに工事が進められているか現場をチェックすることです。もし間違っていた場合、修正の指示は建築士からしかできません。欠陥住宅では寸法が違っていたり、コストダウンのために材料を安いものに換えていたりしますが、こうしたことが起こるのも「監理」を怠っているから。家は一生に一度の買い物です。信頼できる建築士を見つけることが、安心で満足できる家づくりの第一歩です。
posted by 住まいづくりの会 at 17:19| 欠陥住宅の話

2017年05月24日

第15回「クレームのお話」


 以前、弁護士の先生経由で建物調査の依頼を受け、現地へお伺いした時のお話です。
建物はごく普通の工務店が設計施工で造った新築木造住宅なのですが、依頼主曰くとにかくひどい欠陥住宅であちこちいい加減な工事ばかりで納得がいかない、建て直させたいので裁判の為の資料を作ってほしいとの事。

 現地で調査してみると確かに良い仕上がりではないものの、裁判に訴えるほどのいい加減な工事ではないようです。依頼主に話を聞いてみると久しぶりに会った遠い親戚の工務店に「これはひどい欠陥住宅だ。うちではこんなズサンな工事は絶対しない。」といわれ、造った工務店に訴えるぞと怒鳴り込んだものの相手にされず、弁護士の先生を頼ったとのことでした。とても建て直しをさせるほどのひどい建物ではない旨を依頼主に告げると、「お前は信用できない、調査はもういらない」といわれ物別れに。

後日弁護士の先生から連絡があり、依頼主が相談に乗ってほしいとのこと。詳しく聞くと、遠い親戚の工務店に裁判の資料作りをお願いしたところ「ひどいとは言ったが裁判で勝って建て替えができるとは言っていない。鵜呑みにして動いたのはあなたの勝手であって私には何の責任もない。」といわれ、また造った工務店からは裁判になるから手直し工事もアフターサービスもしないといわれ、八方塞がりになってしまったようです。

この依頼主の失敗は、無責任な人間の言葉を鵜呑みにしてしまったことです。結果、造った工務店との関係が途切れ、アフターサービスを受けることもできなくなってしまいました。
「裁判だ!」などと騒ぐ前に、まずは信頼できる建築士に調査を依頼しましょう。

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posted by 住まいづくりの会 at 17:21| 建築よもやま話

2015年12月09日

第14回「クリスマスのお話」

 クリスマスにはサンタさんが煙突からプレゼントを持って・・・
などと夢のあるお話ですが、実際には煙突を備えている家はほとんどありません。そもそも住宅につけられる煙突は暖炉などからの煙を排出するために作られるものですから、作り付け暖炉を使わない日本の家屋では煙突が取り付けられることはまずありません。
 しかしながら最近では作り付けではなく、あとから据え置く方式の暖炉が少しずつ普及しています。のぞき窓や調理機能も備えたものもあるので、耐熱ガラス越しに炎を見ながら、暖炉で調理した料理をいただくなど、クリスマスを日本家屋で安全に楽しむことができるようになりました。
 また、以前は部屋の高さの制限からあまり大きなツリーは室内に持ち込むことができませんでしたが、近年では玄関ホールやリビングの一部に吹き抜けを設けることが増えてきたため、従来よりもかなり大きな室内ツリーを飾ることができます。さらに吹き抜けに面した廊下から長いモールを架け渡すなどにより見事な飾り付けをされているお宅も見受けられます。このように西洋の立派なパーティールームでなくともクリスマスを楽しく演出できるのです。
 さらに、先に書いたクリスマス料理も、多彩な調理メニューに対応したビルドインオーブンやヘルシー調理に適したスチームオーブンなどの普及により、多彩なメニューが食卓を飾ります。
 他に、屋外電飾などでもソーラーパネルやバッテリーとセットになっていて電気代0円で賑やかに飾れるものなどもあり、省エネ志向の方にもおすすめです。

 クリスマスはもともと西洋発祥であることは言うまでもないのですが、日本人はそれらを多彩なアレンジで生活の中に取り込んでゆきました。皆さんも、去年よりほんの少しだけ手を広げてみませんか。そのための小さなリフォーム、住まいづくりの会ならお手伝いできます。
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posted by 住まいづくりの会 at 16:37| 建築よもやま話

2015年11月11日

第13回「耐震改修工事のはなし」

昭和56年以前に着工された木造住宅は無料耐震診断の対象となっており、診断を受けた方は相当数いて、かなり高い確率で耐震改修の必要ありと出ます。では耐震改修工事はとなると、例えば助成金を得て耐震改修工事をする方は診断した中のせいぜい1割という所です。耐震改修工事が進まない理由に
・ 工事費用の問題
・ 効果への疑問
・ 年齢的な問題、面倒である 

などが挙げられます。

・ 工事費用の問題
診断結果を見て改修工事をさあ、やるぞ!と意気込んだものの、見積もりを取ってみて『工事費が300万円掛かりますね』などと言われたらその時点で気持ちがしぼんでしまう人もいるでしょう。そこで家中全てを完璧に補強するのではなく、例えば寝室など日常的に最も滞在時間の長い部分のみの改修工事に留めておくことができるならば費用もかなり抑えられるのではないでしょうか。(実際の補強箇所等については建築士に耐震補強計画を立ててもらう事になります)
大地震が来ても何とかその部分だけ持ち堪える事が出来れば揺れが収まってから外に逃げ出すこともできます。(補強は庭や道路に通じる部分も必要です)後日の建物改修は困難でしょうが少なくとも命だけは助かる可能性が高くなります。
また、耐震改修をすると自治体から助成金が下りる場合もあります。名古屋市では耐震評点1.0以上(1.0以上が合格ライン)に耐震性を上げれば最大90万円迄助成されますが、完璧な改修でなくても評点0.7以上であれば最大40万円助成されます。詳しくは当会へ是非ご相談ください。

・ 効果への疑問
耐震リフォーム詐欺に遭うと効果のある補強になっていない場合がほとんどです。信頼のおける設計事務所に耐震補強計画や工事監理を依頼されたほうが費用対効果は見込めます。

・ 年齢的な問題、面倒である
自動車保険や生命保険にはかなりの金額を掛けても、近いうちに来るであろう地震(南海トラフ巨大地震は今後30年以内に70%の確率で来ると言われています)については思考停止してしまう方もいます。車の事故と同じで万が一の時、建物が倒壊したら自分だけの問題ではなくなります。ご自身のお年から長くは住まないと考えていても子供やお孫さん達が来ている時に地震が発生したら・・倒壊した自分の家が道路を塞いで近隣の方たちの避難や救助活動を阻害することになったら・・等々、結果としてたくさんの人に迷惑をかけてしまうという事なども時には考える必要があります。
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大破の方が倒壊するよりはるかに命は助かりやすい
posted by 住まいづくりの会 at 17:20| 欠陥住宅の話